5月7日は娘ちゃんの一歳の誕生日です。
そんな1年という節目の時にせっかくブログをやっているので、つらつら書かせていただこうと思います。
パパに、人の親になった日 ママを大切にしなければいけないと思った日
パパになる前にあった楽しかったこと つらかったこと
僕は2019年5月7日にパパになりました。
予定日は4月25日でした。
世の中が平成から令和に替わるときだったこと、
そして僕が平成元年の1月生まれで子どもが平成最後の月に生まれるのか、令和最初の月に生まれるのかという結構レアケースだったこともあり、
職場の方から「お子さんはどっちかな?どっちにしろすごい偶然だよね!」なんて声をかけてもらうことが多かったです。
しかし今思うと僕としてはこの期間が本当に長かったです。
4月に入り、僕は会社から帰宅後に毎晩妻とウォーキングに出かけて、今日の出来事や変化を聞くようにしていました。
「まだかな、まだかな、早く生まれないかな!楽しみ!」
「おなかをドンドンしたんだよ。」
「雑巾がけして、スクワットしてこれだけ動いた。」
とかしゃべりながらワクワクしながら過ごしていました。
この頃は本当に楽しみでしょうがなかったです。予定日直前には肉がいいらしいと高いステーキを食べに行ったり、出産の準備や名前の話、書類の準備なども楽しくできていました。
時は流れ予定日を迎えました。
しかし全く兆候もなく、一緒に行った診察でも
「赤ちゃんが下がってきてないですね、もっと動きましょう。」
と言われ、一気に不安と焦りが増幅しました。
「なんで?なんで生まれないの?いつ生まれるの?」
「予定日が近かった人はもう生まれてるんだって、どうして?」
妻からの言葉にどう返していいかもわからず、でも不安にさせてはいけないと
「でも大トリで、満を持してだね。」
「おなかの中がよほど気持ちいいんだね。」
と言うものの、すごくやるせない気持ちになりました。
世間が平成から令和に切り替わり盛り上がっている一方で、どうしていいかわからない、でも待つしかないモヤモヤ、ソワソワする気持ちで仕事をしていると、妻から
「先生から誘発から帝王切開の流れになりそうって言われた」
というLINEが来ました。
「自然分娩でも帝王切開でも赤ちゃんが元気に生まれて、母子ともに健康ならそれでいいかなぁ。」
と送ると
「そうだね、だんだん見えてきたね。」
こういう流れになるんだという安心が少し見えたんだなと僕はホッとしながら、帰宅しました。
しかし妻は泣いていました。
「おなかを切るんだよ。傷ができるんだよ。そんな私のことをあなたは好きでいてくれるのかな…。」
思えば思うほど、言えば言うほど涙があふれてくる妻を
「大丈夫だよ、大丈夫だよ。大好きだよ。」
と抱きしめるほかありませんでした。
パパになって思ったこと
不安な思いを何とか乗り越えて迎えた出産当日、朝からの入院になりました。
妻の表情もなんだか柔らかく、本当に今日出産するのかなっていう不思議な感じでした。
「帰ったら何食べたい?」
「マック!」
「GW避けてくれるって、天才だよね」
「特別料金かからないのかな? ラッキーだよね」
なんてだべっていると、個室に案内されました。
病室に入り少し落ち着いていると母と義母がやってきて、
「いよいよお父さんですね!」
なんて言われるので照れ笑いしていると看護師さんがやってきて、手術の準備に取り掛かりました。
追い出されてしまったので何があったかわかりませんが、いろいろされたみたいです…。男にはわかりません。
呼び戻されると点滴姿の妻がいました。
やはりこういう姿を見ると否応なしにいよいよなんだと緊張感が高まります。
「あっ、えーっと」
僕がおどおどしていると妻は、
「もうすぐママになるんだね。楽しみだね。」
妻の顔は凛としていて、とてもいい表情でした。
「うん、楽しみに待ってるよ。」
僕も覚悟が決まりました。
助産師さんが呼びに来て、ベッドに寝ている妻を手術室に連れていきます。
この後会う妻はもうママになっているのかと思いながら、とにかく無事でいてほしいと祈っていました。
帝王切開だったため、ちょっと憧れがあった出産立ち合いの妻の手を握ったり、声掛けしたり、「ひーひーふー」をしたりもできず、生まれる瞬間を見れたわけではありませんが、廊下で聞き耳を立てながら今か今かと待っていました。
「うえぇぇぇぇぇん!!!うえぇぇぇぇぇん!!!」
廊下中に響き渡るような大きな元気な泣き声でした。
生まれたんだ、わぁーっと興奮したのちに少し安心して、体の力が少し抜けました。どこか子どもが生まれたという実感がわかない、でも無事に生まれてホッとした感じでした。
そして手術室から出てくる妻の姿は本当に安心した、やりきった、嬉しいという様子に見えたのと同時に何だか尊い存在、まるで神様を見てるようでもありました。
「ありがとう…。」
言葉を用意していたわけではないけど、自然に思ったことを伝えられると思っていました。
しかしなかなか言葉が出てこないのです。
感動、幸福、興奮、感謝、安堵、希望、尊敬、不安、虚しさ、寂しさ…。
様々な感情が自分の身体の中を駆け巡っていました。
この瞬間は本当になんと形容していいかわからない経験をしました。
先生や助産師さんからの
「おめでとうございます。」
義母からの
「パパになったね。これからもよろしくお願いします。」
という言葉は嬉しいのと同時にこれから頑張っていこうでは片付かない重い責任があるんだぞと言われているようで、現実に戻された感覚でした。
しばらくいろいろな感情の中でぼやーっとしていると、娘がやってきました。
帝王切開なので抱っこは難しくても、一番最初に娘に触れるのは妻だと思っていたので、ベッドに寝ている妻の傍においてもらいました。
「やっと会えたね。嬉しいね。生まれてきてくれてありがとう。大好きだよ。」
妻は涙ぐみながら笑顔で語りかけていました。
見つめあいながら手と手が触れ合う姿は本当に感動し、もらい泣きしました。
そしてはじめての抱っこ、どうすればいいのかなともたもたしましたが、一番最初の抱っこでした。
本当に小さな体、かわいい手足、まだあまり開かない目、もじゃもじゃの髪、涙で滲んでちょっとうまく見られなかったのは心残りですが…。
「生まれてきてくれてありがとう!!」
自然と笑顔になり、心の底から幸せを感じた一日でした。
そしてママへ
「よく頑張ったね、本当にありがとう!!」
ママを大切にしなければならないと強く思う日でした。
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